TurboScribeレビュー:日本語を含む98以上の言語に対応、無料は1日3ファイルまで。録音を後から文字にするサービスで、要約はChatGPTに貼って作る形
目次
会議の録音ファイルが手元にあって、とにかく文字だけが欲しい。要約も、会議ツールとの連携も、いまは要らない。そういう日は、議事録サービスの多機能さが、かえって邪魔になります。
TurboScribeは、まさにその「文字だけ」に絞ったサービスです。録音や動画のファイルをアップロードすると、文字にして返してくれます。公式のトップページには、98以上の言語に対応し、日本語は精度が出やすい言語の一覧に入っている、と書かれています。[2] 2026年10月23日に確認した公式の情報だけを根拠に、日本語の会議の録音に使えるかを整理します。実際の会議で精度を測った記事ではありません。
何をするサービスか
TurboScribeは、音声や動画のファイルを文字に変えるAI文字起こしサービスです。会議に参加するボットも、会議アプリとの連携も、料金ページやトップページには出てきません。使い方は、ブラウザでファイルをアップロードして、言語を選び、文字起こしを待つ、というものです。[5]
アップロードの入口は4つ書かれています。ファイルのドラッグ&ドロップ、ファイルを選ぶ操作、パソコンのマイクからの直接録音、YouTubeを含むウェブ上のリンクの貼り付けです。[5] 対応するファイル形式は、MP3、M4A、MP4、MOV、AAC、WAV、OGG、OPUS、FLACなど、一般的なものがほぼ入っています。[2] ボイスレコーダーで録ったファイルも、オンライン会議の録画も、そのまま渡せそうです。
エンジンには、OpenAIが公開している音声認識モデル「Whisper」が使われていると、サービス側のページに書かれています。[5] 同じ仕組みをMacの中で動かす形のアプリは、MacWhisperのレビューで扱っています。TurboScribeは、同じ系統の認識を、ブラウザ越しのクラウドで使う形だと言えます。
日本語は対応言語に入っている
トップページには、98以上の言語を文字にできると書かれています。そのうえで、精度が出やすい言語として、英語、スペイン語、フランス語などに続いて日本語が挙げられています。[2] 英語がもっとも精度が高く、言語によって精度は変わる、という説明も添えられています。[2]
つまり、日本語を理由に外れる心配は、書かれている範囲ではありません。一方で、日本語の精度を示す数字は、公式のページにありません。無料ツールのページには「クリアな音声ならほとんどの言語で99%を超える精度」という表現があります。[5] これは事業者の自己申告です。会議の部屋で、複数人が重なって話した録音で同じ数字が出るかは別の話なので、この記事では使いません。日本語で試すなら、自分の会議の録音で確かめるのが確実です。
日本語と英語が混ざる会議、専門用語や社名の扱いについても、確認したページには説明がありません。固有名詞が崩れたときの考え方は、辞書登録で直す方法が参考になります。ただしTurboScribeに辞書登録の機能があるかは、確認できていません。
料金は2段階。無料は1日3ファイルまで
料金ページには、プランが2つだけ載っています。[1]
- 無料(Free)は、1日3ファイルまで。1ファイルは30分まで。アップロードは1ファイルずつで、処理の優先度は低め。
- 有料の「Unlimited」は、月20ドル。年払いなら年120ドルで、月あたり10ドル。文字起こしは回数の制限なしで、1ファイルは10時間、5GBまで。一度に50ファイルを渡せる。
トップページによると、Unlimitedは本当に無制限で、使う時間に上限はありません。決まりは、アカウントを他の人と共有しないことだけです。[2] 設計上は、月に720時間以上を処理できるようにしてあるそうです。[2]
無料の「30分まで」は、会議の録音にとって小さな壁です。1時間の定例会議は、そのままでは通りません。録音を30分ごとに切り分ければ、1日に3ファイルで合計90分までは試せます。ただし、切る手間は増えるでしょう。上限の考え方は、アップロード上限の比較にもまとめています。
細かい点がひとつあります。無料ツールのページには、ログインもアカウントも支払いも要らないと書かれています。[5] 一方、料金ページの無料プランは、Googleアカウントかメールアドレスで登録する入口つきです。[1] 登録が必要かどうかは、どの入口から入るかで違うようです。試す前に、画面で確かめてください。
話者の分離、音声の補正、書き出し
会議の録音で気になるのが、話者の区別と、聞き取りにくい音の扱いです。
- 話者の区別は、アップロードのときに「Speaker Recognition」のチェックを入れると使えます。追加で、1時間の音声あたり1〜2分ほど時間がかかります。[2] 会議、インタビュー、ポッドキャスト向けと説明されています。[5]
- 音が悪い録音には「Restore Audio」があります。AIで背景の雑音を消して、声を聞き取りやすくします。追加で1時間あたり2〜3分かかります。[2]
- 書き出しは、PDF、DOCX、TXT、CSV、字幕のSRTとVTTです。[2] 一括では、一度に50本まで書き出せます。[6]
- 翻訳は、文字起こしの結果を130以上の言語に訳せます。「英語への文字起こし」を選ぶと、元の言語に関係なく、英語の文字で受け取れます。[2]
話者のラベルは、参加者の名前に自動で直るわけではないと考えておくのが安全です。確認したページには、「誰が話したか」に名前を付ける方法も、何人まで分けられるかも書かれていません。ずれたときの考え方は、話者名がずれたときの直し方が使えます。
録音そのものを良くする工夫は、文字起こしツールをどれに替えるより効きます。文字起こしが荒いときに見直す録音の5条件を先に見ておくと、無料の枠も無駄になりません。
データの扱い。米国のサーバーと、残る期間
録音には、社内の話が入ります。ここは、使う前に読んでおきたい部分です。
公式のセキュリティとプライバシーのFAQでは、次のように説明されています。[3]
- 文字起こしと音声や動画のファイルは、保存時にAES-256で暗号化される。通信はHTTPSのみで、暗号化されていない接続は拒否する
- 共有しない限り、見られるのはアカウントの持ち主だけ
- 外部の文字起こしサービスは使わず、文字起こしは自社が持つか管理するマシンで動かしている
- アップロードした音声や文字起こしを、AIモデルの学習には使わない
- 主なデータ基盤は米国にある
削除についても書かれています。ファイルはいつでも消せて、消すと元に戻せません。アカウントを削除すると、すべてのファイルがすぐに完全に消えます。[3] ただ、プライバシーポリシーには、削除した内容は見えなくなり、バックアップを含めて90日以内に完全に消える、とあります。また、ユーザーが消さない限り、アカウントが有効な間は内容を保管し続ける可能性がある、とも書かれていました。[4] つまり、アップロードしたまま放置すると、録音がずっと残ります。使い終わったら消す習慣が要ります。
確認した範囲では、SOC 2のような第三者の認証や、日本国内にデータを置く選択肢の説明は見当たりませんでした。取引先の情報が入る会議や、社内の持ち出しルールがある会議では、使う前に情報システムの担当者に聞いておくと安心です。保存期間の決め方はAI議事録の保存期間の決め方に、確認項目はセキュリティチェックリストにまとめています。
なお、プライバシーポリシーの更新日は2022年8月23日と古い表記のままです。[4] セキュリティのFAQは2025年3月18日付です。[3] 最新の扱いは、契約前に画面で確かめてください。
良い点
ここが強い
- 録音ファイルを渡すだけで、文字が返ってくる。会議ツールとの連携や、ボットの準備が要らない[2][5]
- 日本語が、精度が出やすい言語の一覧に入っている[2]
- 無料で試せる。1日3ファイル、1本30分まで[1]
- 有料は月20ドル(年払いなら月10ドル)で、使う時間の上限がない。1ファイルは10時間、5GBまで[1][2]
- 話者の分離と、雑音を減らす補正を、アップロードのときに選べる[2]
- PDF、DOCX、TXT、字幕など書き出しの形が多い。一括でも出せる[2][6]
- 音声や文字起こしを、AIの学習に使わないと書かれている[3]
確認したい点
ここは確認を
- 要約はTurboScribeの中では作られない。文字起こしの画面の「ChatGPT」ボタンで指示文を作り、ChatGPTに貼って要約する形[7]。決定事項やアクション項目(次にやること)の説明は、確認したページにない
- Zoom、Teams、Meetなどの会議アプリから自動で録音を取り込む仕組みは、確認したページにない。録音は自分で用意してアップロードする
- 無料は1ファイル30分まで。1時間の会議は、そのままでは通らない[1]
- 日本語の精度を示す第三者の数字は、確認した範囲にない。99%という数字は事業者の自己申告[5]
- 話者に名前を付ける方法と、分けられる人数は、確認したページにない
- データの置き場所は米国。日本国内に置く選択肢は確認できなかった[3][4]
- 消さない限り、アカウントが有効な間は保管される。削除した内容は、バックアップを含めて90日以内に完全に消える[4]
- 料金はドル建て。日本円での請求や、請求書の形式は確認していない[1]
向いている人
- 録音済みのファイルが手元にあって、まず文字だけを手に入れたい人
- 要約は自分で書く、あるいは別のAIに貼って整えるつもりの人
- 面談、取材、勉強会のように、1本ずつ録音を扱う場面が多い人
- 月に何十時間も文字にするので、回数や分数の上限が気になる人
反対に、会議の直後に要約と決定事項が届いてほしい人、会議アプリに自動で入って記録してほしい人は、別の道具のほうが近道です。その場合は、AI議事録ツール5選の比較から選べます。録音ファイルを後から議事録にするサービスの並びでは、NottaやRimo Voiceも候補です。Wordの中で済ませたいなら、Wordのトランスクリプトのレビューが参考になります。
試すなら、実際の会議から10分を1本
最初は、社内の定例会議のような、実際の会議の録音から10分だけ切り出して試すのがおすすめです。次の順番で進められます。
- 録音の前に、参加者へ録音することを伝える。例文は録音アナウンスの例文にある
- 取引先の名前や、社外秘の数字が入っていない部分を選んで、10分に切る
- 言語を日本語にして、無料枠で文字起こしを実行する。ログインが必要かどうかも、このとき見る
- 話者の分離をオンにして、もう一度実行する。ラベルの付き方を比べる
- 金額、日付、社名、人名が、正しく文字になっているかを確認する
- 話者のラベルを名前に直すのに、何分かかるかを測る
- DOCXかTXTで書き出して、いつも使う議事録の形に貼れるかを見る
- 終わったら、ファイルと文字起こしを画面から削除する
観点をトライアル評価シートに合わせて記録しておくと、ほかのツールと並べやすくなります。
分かれ目は、文字のあとの仕事を誰がやるかです。文字を手に入れたら、あとは自分で整えるという人には、軽くて安い道具です。要約や決定事項まで任せたくなったら、会議用のサービスを比べてください。
Sources
[1] https://turboscribe.ai/pricing — Pricing | TurboScribe(2026-10-23 確認) [2] https://turboscribe.ai/ — TurboScribe: Transcribe Audio and Video to Text(2026-10-23 確認) [3] https://turboscribe.ai/blog/security-and-privacy-faq — Security and Privacy: Frequently Asked Questions(TurboScribe、2025-03-18付、2026-10-23 確認) [4] https://turboscribe.ai/privacy — Privacy Policy(TurboScribe、最終更新2022-08-23、2026-10-23 確認) [5] https://turboscribe.ai/u/tools/transcribe-for-free — Transcribe for Free | TurboScribe(2026-10-23 確認) [6] https://turboscribe.ai/blog/export-and-manage-files-in-bulk — Export Transcripts and Manage Files in Bulk(TurboScribe、2026-10-23 確認) [7] https://turboscribe.ai/blog/turboscribe-chat-gpt — Transcribe and Import Audio & Video Files into ChatGPT(TurboScribe、2026-10-23 確認)