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Fathomレビュー:無料無制限の会議録音は日本語の議事録運用に使えるか

Fathomレビュー:無料無制限の会議録音は日本語の議事録運用に使えるか
目次

会議の参加者一覧に「誰かの Fathom Notetaker」と出ると、相手が話しにくくなることがあります。一方で、録音回数の上限がすぐ尽きる無料プランでは、日常の商談を試しきれません。

Fathomは、Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなどの会議を録音し、文字起こしと要約を作るAIメモ帳です。公式は個人向けFreeで録音・文字起こしを回数制限なく使えると案内し、ボット(会議へ自動参加する記録用プログラム)を入れる方式か、Mac向けのボットなし方式(ベータ:正式版前の試用段階)かを選べるとしています。[1][2][3]

本記事は2026年9月18日に確認したFathom公式サイト、料金ページ、ヘルプ、プライバシーポリシー、DPA(データ処理に関する契約)に基づきます。料金、無料枠、ボットなしの対象範囲は変わるため、契約前に本文の公式リンクから最新条件をご確認ください。同じ音声で実測した精度比較ではありません。

Fathomでできること

Fathomはカレンダーと連携し、対応するWeb会議へ記録用のボットを参加させる使い方が中心です。従来のボット参加では、文字起こしと要約は会議が終わり、録音の処理が終わってから生成されます。[3][7]

主な流れは次のとおりです。

カレンダーと連携して会議を把握
              ↓
ボット参加、または(対象者のみ)ボットなしで記録
              ↓
会議後に文字起こしと要約を確認
              ↓
クリップ、検索、フォローメール、CRM(顧客管理ツール)連携へ進む

2026年4月15日時点のヘルプでは、新しいデスクトップ体験はMacかつ英語会議向けに段階公開されています。対象になると、会議前に次の記録モードを選べます。[6]

  • Capture Off:記録しない
  • Transcript Only(ボットなし):録音ファイルは残さず、文字起こしと要約だけ
  • Audio Only(ボットなし):端末側で音声だけ取る
  • Audio & Video(Bot):ボットが参加し、音声と映像を残す

ボットなし側では会議中にライブ要約が出ます。従来のボット参加ではリアルタイム文字起こしは案内されていません。[6][7] ボットは開始時のキャンセル、記録中の停止、会議室からの手動削除で外せます。[8]

良い点

ここが強い

  • 個人向けFreeでも録音・保存・文字起こしに回数上限がないと案内されている[2][3][5]
  • 文字起こし対象に日本語を含む38言語がある[4][5]
  • Zoom、Meet、Teamsなど、会議アプリをまたいで同じ記録先に集められる[1][3]
  • 初期状態の録画は本人だけが開け、共有を選ぶまで他の人は見られない[3]
  • 登録後30日間はPremium相当を試せると案内されている[3]

無料でも「何本か録ったら終わり」になりにくい点は、Fireflies.aiやGranolaと比べるときの見どころです。公式FAQは、会社の人数に上限を設けずFreeを使えるとも書いています。[3]

ただし無料の切れ目は録音回数ではなく、高度な要約とAI機能です。ヘルプでは、Freeの高度な要約は毎月最初の5件までで、それを超えるとGeneral/Enhancedテンプレートだけになると説明されています。アクション項目、フォローメール、Ask Fathom(会議内容へ質問できるAI機能)、カスタム要約はPremium側です。[5]

料金と機能の切れ目

料金ページは個人向けにFreeとPremium、チーム向けにTeam、Business、Enterpriseを並べています。表示通貨や席単価(ユーザー1人あたりの料金)は画面の切り替えで変わるため、ここでは公式が文章で示している範囲だけを書きます。[2][3]

区分 公式が案内する範囲 確認したい切れ目
Free 無制限の録音・文字起こし、基本の要約、クリップと検索 高度な要約は月5件まで。ボット名の変更や会議内バナー非表示は対象外
Premium Freeに加え、高度な要約、アクション項目、会話型アシスタント、カスタムボット 個人向けの上位機能。席単価は料金ページで確認
Team チーム検索、共有、コメント、フォルダなど。公式FAQは「月15ドルから」 チーム全体の閲覧範囲と管理者設定
Business CRMフィールド同期、Deal View(商談単位で記録を集める画面)、コーチング指標 HubSpot / Salesforce連携を会議後の転記まで自動化したいか
Enterprise SSO(1回のログインで複数サービスを使う仕組み)、SCIM(アカウント管理の自動化)、保存期間のカスタム、HIPAA(米国の医療情報保護法)のBAA(医療情報の取り扱い契約) 組織ポリシーと契約書の確認

FreeとPremiumでも、HubSpot、Salesforce、CloseへのCRM同期は同一メールドメインあたり最大3ユーザーまで、とヘルプにあります。[5] 3人を超える営業組織でCRMへ自動転記したい場合は、料金表のチーム向け項目を先に見てください。

日本円の支払額、税、為替、年払いと月払いの差はチェックアウト画面の表示が正本です。円建ての安さだけで選ばないでください。

日本語会議で確認したいこと

ヘルプの言語一覧に日本語は含まれます。太字(要約の自動翻訳対象)は英語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、オランダ語です。日本語の文字起こしは対象でも、要約を日本語へ自動翻訳する案内はありません。[4]

ここは確認を

  • ボットなしの新体験は、2026年4月15日時点でMacかつ英語会議向け。Windowsと英語以外は対象外と案内されている[6]
  • 日本語会議は従来のボット参加が前提になりやすく、参加者一覧にNotetaker名が出る[6][13]
  • 日本語の認識品質は、実際の会議音声で確認する必要がある[4]
  • アプリ画面やヘルプは英語中心で、日本語UIは公式に案内されていない[4][6]
  • データ保存先は米国。日本リージョン(国内のデータセンター)の案内はない[12]
  • 同意メールは当日開催の会議には送られない[13]

日本語の商談をボットなしで録りたい場合、いまの公開範囲ではFathomよりGranolaやZoom My Notesのほうが入口は明確です。Fathomを試すなら、ボット参加を相手が受け入れられる会議から始めるのが安全です。

固有名詞、否定表現、金額を含む30分程度の会議で、共有できる状態へ直すまでの時間を測ってください。評価項目を固定するなら、トライアル評価シートの6項目と重ねられます。

同意とボットの見え方

プライバシーポリシーは、地域によっては全参加者の同意が必要だと明記し、必要な許可を取る責任を利用者に置いています。[9] ヘルプも、録音の同意を取るのは記録オーナーの責任だと繰り返しています。[13]

公式が用意している仕組みは、次のとおりです。

  • ボット参加では、参加者一覧にNotetakerが見える[13]
  • 会議の24時間前に同意メールを送る設定がある。当日追加の会議や、その場で始めるハドル(短い音声通話)にはメールは出ない[13]
  • メールへ返答がなくても、ボットは通常どおり参加する[13]
  • 相手が拒否すると自動録音は止まるが、主催者が口頭同意を取れば手動開始できる[13]
  • ボットなし体験では、チャットへ「Fathom is recording and taking notes, and you consent by continuing.」(Fathomが録音・メモを取っており、続行をもって同意とみなす旨)と投稿するRecording Notice(録音の告知機能)がある[6]

メールやバナーに頼らず、開始前に目的と共有先を声に出す運用は残してください。案内の型は録音アナウンスの例文を流用できます。

セキュリティで確認できること

ヘルプは、HIPAA、SOC 2 Type II(外部監査によるセキュリティ認証)、GDPR(EUの個人データ保護規則)に対応し、Zoomのセキュリティ審査を通過したと案内しています。ISO 27001(情報セキュリティ管理の国際規格)は持たないと明記しています。[12] 製品ページもSOC 2 Type II、HIPAA、Trust Center(trust.fathom.video。セキュリティ情報の公開ページ)を挙げています。[3]

保存先は米国です。EU/UK向けにはDPAの締結を受け付けるとあり、連絡先は trust@fathom.video です。[12] DPAは通信時・保存時の暗号化と、SOC 2 Type II、HIPAA、ペネトレーションテスト(疑似攻撃で安全性を確かめる検査)の年次報告を掲げています。サブプロセッサ(データ処理を委託する外部事業者)一覧もTrust Centerにあります。[10]

AI学習の扱いは次の切り分けです。Anthropic、OpenAI、GoogleなどのAIサブプロセッサは、利用者データをモデル学習に使えない契約だとヘルプにあります。一方Fathom自身は、識別情報を外した顧客データで自社モデルを改善することがあり、設定またはTeam Editionの組織設定からオプトアウト(学習利用を止める操作)できます。[11][12]

アカウント削除後、録音データとメタデータ(録音の日時や参加者などの付帯情報)は削除され、バックアップからも追加で7日後に消えると案内されています。[12] SSO、SCIM、保存期間のカスタム、署名付きBAAはEnterpriseの料金表に載っています。[2] 認証名だけで導入を決めず、米国保存でよいか、誰が録画を共有できるか、退職者のデータをいつ消すかまで管理者と照合してください。

向いているチーム

  • Zoom、Meet、Teamsの商談を、まず無料で回数を気にせず録りたい個人や少人数
  • 英語会議が中心で、Macのボットなし体験を試せる人
  • 録画の共有を自分で選び、初期状態では非公開のまま確認したい人
  • 高度な要約やAsk Fathom、ボット名の変更が必要になったらPremiumを検討する人
  • CRMへの自動転記やチーム横断検索まで必要なら、Team以上を料金ページで照合する営業・CS組織

反対に、日本語会議で参加者一覧にボットを出したくないチーム、保存先を日本に置きたい組織、その場の短い相談まで同意メールなしで録り切る運用には向きません。会議基盤の権限のまま残したい場合は、会議ツール内蔵AI議事録の比較から先に見てください。

試すなら、ボットの見え方まで含めて測る

機密性の低い社内会議を1本選び、記録ボタンを押す前に目的と共有先を伝えてください。

  1. 開始まで:カレンダー連携、ボット参加または対象者ならボットなし、同意メールやRecording Noticeの有無
  2. 確認まで:決定事項、担当者、期限、数字を文字起こしへ戻すまで
  3. 共有まで:初期の非公開を崩さず、伝えた相手だけが開けるか
  4. 無料の切れ目:6本目以降も高度な要約が要るか、General/Enhancedで足りるか

日本語会議では、ボット名が相手にどう見えるか、要約が英語のまま残らないかも見てください。

まとめ

Fathomは、Web会議の録音・文字起こしを回数制限なく試したい人向けのAIメモ帳です。無料の切れ目は録音時間ではなく、高度な要約とチーム機能にあります。

判断の分かれ目は、日本語会議でボット参加を相手が受け入れられるか、ボットなしがまだ英語かつMacに限られること、保存先が米国でよいかです。まずはFreeで会議1本を「開始、確認、共有」まで通し、月5件を超える要約やCRM転記が必要になった時点でPremiumまたはチーム向けプランを比較するのが堅実です。

Sources

[1] https://www.fathom.ai — Fathom AI Notetaker [2] https://www.fathom.ai/pricing — Free AI Notetaker + Team Plans [3] https://www.fathom.ai/overview — Take your productivity to new heights [4] https://help.fathom.video/en/articles/296192 — What languages does Fathom support? [5] https://help.fathom.video/en/articles/5290881 — Free vs. Premium for Individuals [6] https://help.fathom.video/en/articles/11577345 — How to Upgrade to the New Fathom Experience [7] https://help.fathom.video/en/articles/7573633 — Does Fathom provide real-time transcription? [8] https://help.fathom.video/en/articles/296064 — How do I remove Fathom from a call? [9] https://www.fathom.ai/privacy — Fathom Privacy Policy [10] https://www.fathom.ai/dpa — Fathom Data Processing Agreement [11] https://www.fathom.ai/solutions/customer-success — Fathom for Customer Success Teams [12] https://help.fathom.video/en/articles/296512 — Is Fathom secure? [13] https://help.fathom.video/en/articles/294272 — Automatically Requesting Recording Consent

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