Read AIレビュー:会議の要約と発言分析を日本語で使えるか
目次
会議が終わるたびに要約は届く。それでも、誰が話しすぎていたか、重要な話題で反応が変わったのはどこか、複数の会議に同じ課題が出ていないかまでは追えていない。Read AIは、そんな「議事録の先」に踏み込むサービスです。
Read AIは、Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsへ会議アシスタントを参加させ、文字起こし、要約、アクション項目、主要な質問をまとめます。Windows・macOSのデスクトップアプリならボット(会議へ自動参加する記録用プログラム)を出さずに記録でき、iOS・Androidアプリでは対面会議も扱えます。[1][7][8]
本記事は2026年9月29日に確認したRead AI公式サイトと公式ヘルプに基づきます。料金、無料枠、対応言語、保存条件は変わるため、契約前に本文の公式リンクから最新条件をご確認ください。同じ音声を使った認識精度の実測比較ではありません。
Read AIでできること
会議アシスタントを使う場合は、カレンダーを接続し、対象の予定へReadを参加させます。終了後のレポートには、会議の要約、議題、アクション項目、質問、話者ごとの文字起こしがまとまります。[1][2]
カレンダーから対象会議を選ぶ
↓
Read Assistantを参加、またはデスクトップでボットなし録音
↓
文字起こし・要約・話題・アクションを生成
↓
元の発言を確認し、必要な相手へ共有
↓
会議をまたいだ検索や連携へ進む
記録の入口は一つではありません。Web会議へアシスタントを参加させるほか、Windows 10以降またはmacOS 14以降のデスクトップアプリでボットなし録音ができます。モバイルアプリはiOS 17.5以降とAndroid 12以降に対応し、対面の会話を記録・要約します。[7][8]
要約だけでなく、発言量、話す速度、フィラー(「えー」「あのー」などの間を埋める言葉)、参加者の反応などを会議後のコーチング材料として表示するのも特徴です。複数会議の内容はAsk Read(会議内容へ質問できるAI機能)から検索でき、メールやメッセージを接続した横断検索も料金表に含まれています。[1][2]
良い点
ここが強い
- Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsへ同じアシスタントを参加させられる[1][2]
- WindowsとmacOSでは、参加者一覧にボットを出さない記録方法も選べる[7]
- 要約、アクション項目、主要な質問と、話者別の文字起こしが一つのレポートにまとまる[2]
- 日本語を含む27言語が会議レポートに対応している[3]
- Freeでも月5件まで、要約と文字起こしを含む会議レポートを試せる[2]
- 発言量や話す速度など、会議の進め方を振り返る指標がある[2]
個人的に面白いのは、議事録の読みやすさだけで評価を終わらせないところです。決定事項を残すことに加え、進行役だけが話していなかったか、質問の時間を取れたかを振り返れます。ただし、反応や話し方の指標は人事評価の点数ではありません。会議を改善するための補助材料として扱うのが妥当です。
デスクトップアプリでボットなしを選べる点も実務では大きいです。社外会議で参加者一覧へ新しい名前を出しにくい場合でも、手元の端末から記録できます。[7] ただし、ボットが見えないことと、録音を伝えなくてよいことは別です。開始前の説明と同意は残してください。
料金と無料枠の切れ目
公式料金ページにはFree、Pro、Enterprise、Enterprise+の4プランがあります。表示額は1ユーザーあたりの米ドル価格です。[2]
| プラン | 月額表示 | 会議レポート | 1会議の最長時間 | 主な追加範囲 |
|---|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 月5件 | 1時間 | 要約、文字起こし、基本連携 |
| Pro | 月19.75ドル、年払い相当15ドル | 無制限 | 4時間 | 高速処理、プレミアム連携、月100分のファイル取込 |
| Enterprise | 月29.75ドル、年払い相当22.50ドル | 無制限 | 4時間 | 音声・動画再生、ハイライト、月200分のファイル取込 |
| Enterprise+ | 月39.75ドル、年払い相当29.75ドル | 無制限 | 8時間 | SAML(企業向けシングルサインオン)、SCIM(アカウント管理の自動化)、ドメイン管理、保持期間、HIPAA(米国の医療情報保護法)対応 |
Freeの上限は「月5件」と「1会議1時間」です。1時間を超えると、Readはその時点で会議から退出し、そこまでのデータでレポートを作ります。有料プランは月の会議件数が無制限でも、1会議の最長時間はProとEnterpriseが4時間、Enterprise+が8時間です。[2][9]
ProとEnterpriseの違いで見落としやすいのは、会議レポートの件数ではありません。どちらも会議レポートは無制限ですが、音声・動画の再生とハイライトはEnterprise以上です。[2] 文字起こしと要約だけで足りるならPro、元の映像へ戻る必要があるならEnterpriseという分け方ができます。
日本円の支払額、税、為替、年払いの請求総額は決済画面で確認してください。無料の5件を精度確認だけで使い切らず、開始から共有まで一連の運用を試すほうが判断しやすくなります。
日本語会議で確認したいこと
公式ヘルプは、会議レポートの対応言語に日本語を含めています。英語、フランス語、ドイツ語などと合わせて27言語が掲載されています。[3]
一方、同じ会議で複数の言語が混ざる場面は完全には対応せず、結果が不安定になる可能性があると案内されています。Readは主に話されている言語を自動判定し、その言語で文字起こしとノートを作ります。設定から出力言語を固定することもできます。[3]
ここは確認を
- 日本語は会議レポートに対応するが、日本語の固有名詞や社内略語の精度は実音声で測る必要がある[3]
- 日英など複数言語が混じる会議は、結果が不安定になる可能性がある[3]
- Freeは1会議1時間で退出するため、60分を超える定例は最後まで残らない[9]
- 音声・動画の再生はEnterprise以上で、Proでは文字起こしの根拠を映像へ戻って確認できない[2]
- ボットなしのデスクトップ録音でも、参加者への説明と同意は主催者側で行う
- 発言分析の指標を、個人評価や感情の断定にそのまま使わない
試す会議には、人名、製品名、金額、日付、否定表現を入れます。きれいな一人語りではなく、複数人が短く発言し、担当者と期限が実際に決まる30分程度の会議が向いています。
ボットの通知と退出方法
Readが会議へ参加すると、参加者として表示されるか、会議画面にReadのロゴが表示されます。利用できる会議ではチャットにも通知し、誰が招待したかを示します。参加者はチャットへ「opt out」(記録を止めてほしい旨の合図)と入力するか、案内リンクから退出とデータ削除を求められます。[4]
公式のプライバシー案内も、Readは会議の冒頭で自分の存在を知らせ、参加にはホストの承認が必要だと説明しています。参加者がオプトアウト(記録の利用を止める操作)すると、その会議データは直ちに削除されるとしています。[5][6]
ツール上の通知だけに頼らず、開始前に次の4点を声に出すと運用が揃います。
- 何のために記録するか
- 音声・映像・文字起こしのどこまで残すか
- 誰にレポートを共有するか
- 記録を止めたいときにどう伝えるか
会議の種類に合わせた文面はAI議事録の録音アナウンス例文を調整して使えます。
共有とセキュリティで確認できること
会議レポートは初期状態でアカウントログインの内側に置かれ、レポート所有者が自動共有の有無と共有相手を選べます。所有するレポートまたはアカウントを削除すると、関連データはサーバーから恒久的に削除されます。[4]
データは米国バージニア州北部のAWS(Amazonのクラウド基盤) us-east-1に保存されます。転送時はTLS 1.2(通信を暗号化する方式)、保存時はAES-256(強度の高い暗号化方式)で暗号化され、SOC 2 Type 2(外部監査によるセキュリティ認証)を取得していると公式ヘルプは説明しています。[4]
AIモデル改善への会議データ提供は、初期状態ではオプトアウト(学習へ提供しない設定)です。利用者が設定から明示的に参加した場合だけ、改善へ提供する仕組みです。[4][6]
Enterprise+では、SAML、SCIM、ドメインキャプチャ(自社メールドメインのアカウントをまとめて管理する機能)、指定日数後にレポートを自動削除する保持ポリシーを利用できます。HIPAA対応のBAA(医療情報の取り扱い契約)もEnterprise+が対象で、SAMLとドメインキャプチャの設定が前提です。[2][4]
これらは導入審査の材料になりますが、認証名だけで決めるべきではありません。米国保存でよいか、自動共有を誰が変更できるか、退職者が所有するレポートをどう扱うか、無料アカウントの作成を許すかまで管理者と確認してください。
向いているチーム
- Zoom、Meet、Teamsが混在し、会議レポートを一つの場所へ集めたいチーム
- 要約だけでなく、発言量や会議の進め方も振り返りたい組織
- 社外会議ではデスクトップのボットなし、社内会議では自動参加を使い分けたい人
- 会議、メール、メッセージを横断して過去の決定を探したいチーム
- SAML、SCIM、ドメイン管理、保持期間まで管理したい大規模組織
反対に、会議が一つのサービスへ揃っていて、その内蔵AIで要約と共有まで終わるチームには、新しい保存先を増やす効果が小さくなります。保存先を日本国内へ固定する規程がある組織や、日英が頻繁に切り替わる会議にも慎重な確認が必要です。
試すなら、5件を役割別に使う
Freeの5件は、同じ種類の会議へ続けて使うより条件を変えたほうが向き不向きが見えます。[2]
- 社内定例:決定事項、担当者、期限が要約に残るか
- 複数人の会議:話者の割り当てと発言量の指標が実感と合うか
- 社外会議:通知、同意、退出方法が相手に分かるか
- ボットなし録音:デスクトップで相手側と自分側の音声を拾えるか
- 共有確認:伝えた相手だけがレポートを開け、不要な記録を削除できるか
各会議で、記録開始まで、要約の確認、元発言への戻り、共有までの時間を測ります。評価項目を固定するなら、AI議事録ツールのトライアル評価シートの6項目と重ねられます。
まとめ
Read AIは、文字起こしと要約に加え、発言の傾向や複数会議の検索まで扱いたいチーム向けのAI議事録サービスです。Zoom、Meet、Teamsへの自動参加と、デスクトップのボットなし録音、モバイルの対面記録を使い分けられます。
判断の分かれ目は、Freeの月5件・1会議1時間で運用を試せるか、映像再生のためにEnterpriseが必要か、米国保存と共有設定が組織の規程に合うかです。まずは5種類の会議を最後まで通し、要約の見栄えではなく、確認と共有に残る時間が減ったかを見てください。
Sources
[1] https://www.read.ai/meetings [2] https://www.read.ai/plans-pricing [3] https://support.read.ai/hc/en-us/articles/22189506678803-What-languages-does-Read-support [4] https://support.read.ai/hc/en-us/articles/25702259763091-Security-Privacy-Overview [5] https://www.read.ai/articles/why-is-read-ai-in-my-meeting-what-to-know [6] https://www.read.ai/privacy [7] https://www.read.ai/desktop [8] https://www.read.ai/mobile [9] https://support.read.ai/hc/en-us/articles/24144045097747